子供の落書き帳 Remix

15/4/13:ひと月に一度更新するブログになってしまっている

阿刀田高『アイデアを捜せ』短篇小説作りの舞台裏
2011/12/13(火) 12:25:04

阿刀田高の『アイデアを捜せ』読了。

神保町のワンダーで150円。去年11月の古本祭りのときだろうね。
『アイデアのちから』を読んでアイデアって言葉に敏感になっていたから、見かけてすぐに飛び付いた。
今でもよく覚えている。

んできちんと読むのは遅くなったけど良い本だったよ。
短篇小説の書き手である筆者が、創作の過程についてオープンに書いた本。


よくある「小説の書き方講座」みたいな本とは違う。
自分が小説を作るプロセスを丹念に説明している。

5章の「ペンペン草の育て方」では、名作のアイデアを借用しようとしても上手く行かないことを
「名作のそばにはペンペン草も生えない」と言う。
ジョン・コリアの『死者の悪口を言うな』のアイデアに感銘を受けて、10年以上経ってから
同じモチーフの作品を書く。もちろん似過ぎてはいけないので、
どこをどう変えるか考えなくてはならない。

出来上がったのは文春文庫『箱の中』。ネタバレを読んだ後だが、見つけたら読んでみたい。

そういえば中学校のときにも、国語の授業で似た話をやった。
ドーデー『風車小屋だより』→新美南吉『おじいさんのランプ』のアイデア借用プロセスを、先生が分析していた。

6章では、どんでん返しを扱った作品が上手く行く条件を挙げる。
夢野久作の『瓶詰の地獄』がどんでん返しの傑作ではないと喝破するのが面白かった。
確かに言われればその通り。

余談だが、高校のときのクラスの一人が卒業文集で似たタイトルで書いたのは、
これを真似たのか、と初めて気付いた。


結構この人アナログな方法で短篇のアイデアを貯めてるのね。
99年に出た本だからというのもあるし、著者が1935年生まれだからというのもあるだろう。
例えば、切り通しの場面が必要になって鎌倉をタクシーで巡ったことが書かれている。
今なら、Googleの画像検索とストリートビューで、完全にとは言わなくてもある程度は代替可能だろう。
現在は何か方法を変えたのだろうか。99年からの変化を知りたい気もする。

それでは。
  1. 2011/12/13(火) 12:25:04|
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