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馬田隆明「逆説のスタートアップ思考」まずは何かを作り始めてみよう
2017/12/30(土) 23:54:30

馬田隆明「逆説のスタートアップ思考」を読んだ。

著者は東京大学でスタートアップや学生プロジェクトの支援を行っている。タイトルの通り、この本はスタートアップに関するものだ。しかし俺自身はスタートアップを始めて起業しようという気は毛頭ない。何をやるのかも定まらないうちに「とにかく起業したい」というのは全く筋が通らないと思っている。

じゃあなんでスタートアップの本を読んだかというと、この人の発表スライドに関心を持ったからだ。
今年(2017年)2月のデブサミでの「逆説のキャリア思考」という講演のスライドで、下のリンクから読める。
逆説のキャリア思考 - スタートアップ思考をキャリアに活かす from Takaaki Umada

すなわち、俺の興味関心というのはここのところ専ら自分のキャリアに集中しているのだ。ここ最近のブログ記事もそれを反映したものが多い。
なお、筆者である馬田隆明氏のスライドは、どれも非常に内容が充実しているのでオススメである。
Takaaki Umada’s Presentations on SlideShare
また、Medium上でも精力的に執筆活動を続けている。
Taka Umada – Medium

以下、読んでいて気になった箇所を引用したのち、それぞれにコメントしていく。全6ヶ所。
・スタートアップの非合理なアイデア
・頭の良い人が週末にやっているアイデアか?
・大企業とイノベーションのジレンマ
・最初のバージョンが恥ずかしいものでなければ、それはリリースが遅すぎだ
・どんな環境に身を置くかという選択の重要性
・まずは何かを作り始めてみよう

p42 スタートアップの優れたアイデアとは不合理なアイデアである


スタートアップの特徴の一つが「非合理性」だということは本書の大きなテーマであり、本の中で繰り返し語られる。誰が見ても良いアイデアならば、既に他の誰かが参入している、またはすぐに他が参入してくる。だから一見悪いアイデアに見えて、実は良いアイデアを実現しなければならない。この話は「ストーリーとしての競争戦略」でも語られていた。

p66 「頭のよい人が週末にやっていることが、10年後の普通になる」と言われます。(中略)インターネットやスマホは、科学者やギークしか使っていなかったものでしたが、急激に一般の人たちに使われるようになりました。


これは最初に読んだときに「え、これは逆なんじゃないの?」と思った。上で言っている「既に他の企業が多数参入してるものはやめておけ」というのと同様に考えてみる。「頭の良い人がやってるならば、今から始めてもその人たちに負けてしまうからやめておけ」、という結論になってしまうのではないか。(週末にやってるだけならば、本業としてやれば負けなくはない、ということか?)……誰か教えて。

p104, p106 クリステンセンらによれば、大企業が破壊的イノベーションに対応できない理由は「破壊的イノベーションに気付けないのではなく、あくまで合理的に判断した結果、破壊的イノベーションに対応しないという選択肢を取ってしまう」あるいは「取らざるをえない」とされています。
(中略)つまり組織は破壊的イノベーションそのものに負けるのではなく、組織による合理的な判断によって失敗します。



うーん。合理的に判断したら失敗するなんて、どうすれば良いんだよ。
スタートアップの立場から見れば、不合理に見えるアイデアを実現すればイノベーションのジレンマを利用して大企業を罠にはめることができる。だけど俺が今所属しているのは紛れもなく大企業なので、どうしても大企業側の立場で考えてしまう。そうすると「合理的に考えたらイノベーションに参画しなくなり、地位を追われます」という話になるんだが。

p.156 (既存のレストランの商品の配達をしようとしたスタートアップ)が行ったことは、独自ドメインを取って、ネット上で見つけたスタンフォード大学周辺のレストランのメニューを集めたサイトを作り、そのメニューと一緒に自分たちの電話番号を書いただけでした。かかった時間は1時間ほどだったそうです。
p.158「最初のバージョンが恥ずかしいものでなければ、それはリリースが遅すぎだ」とLinkedIn創業者であるリード・ホフマンは言っています。



まずはアホみたいに単純なものを作って、それで反応を見てみるのが良い、という話。すると「長期間かけて作ったものが全然売れない」という悲劇を避けることができる。
そういや「サービス作ったけど誰も登録せずに大失敗したわ」って記事を見かけたな。それがこちら→WordPressでマッチングサービスを3日で作ってリリースした話 3日なら良い方なのかな。これがもしも、1ヶ月頑張って作ったのに誰も登録しませんでした、だと時間のロスが大きくなってしまう。
ちなみにサービスを作った人は、失敗の経緯を マッチングサービスを開発したら大失敗したのでその理由を解説してみたという同人誌にまとめて技術書典で頒布していた。 (Qiitaに同人誌の章立てとかをある程度書いていたが削除した様子。)そしてさらにエンジニアを辞めたくなったら同人誌を書くべき4つの理由 - Qiitaを書くなど、転んでもただでは起きない感がすごい。

p.227どんな環境に身を置くかという選択は、運を引き寄せるために取ることができる最良の手段の一つ


著者は言う。スタートアップ同士は助け合うし、もし事業が失敗しても他のスタートアップが拾ってくれることはありえる。だから他の起業家とのネットワークは重要である、と。
より一般に、スタートアップという側面を抜きにしても、環境という要素の重要性は肝に銘じなければならない。自分のやりたいこと、進みたい方向に適した環境であるかを考えなければ。
引用箇所は「運」という章の中にある。そこからも分かるように、この環境だから必ずこうなる、というわけではない。だけど、「運」あるいは「流れ」、キャリア論の用語を借りてくれば「計画的偶発性」。何という名前で呼ぶかはともかく、この環境だからこうなる傾向がある、は確実に言えるだろう。

p.252 これも反直感的ではありますが、本当にやりたいことは、そもそもやってみないと分からない、のです。だからこそ、まずは何かを始めてみましょう。


この本では「特に」という一言で片付けられてしまっているが、「作る」の重要性について書いておきたい。
この言説は、ヨッピーが「明日クビになっても大丈夫!」の中で言っていることと同じである。ただ両者の視点は結構違っている。
「逆説のスタートアップ思考」はスタートアップをこれから始める人、あるいは既に始めている人に主に向けた本だ。その読者層にとって「何かを作る」というのは当然とも言えるので、わざわざ説明する必要もないのだろう。
一方で、ヨッピーの本は悩める普通の会社員に向けた本なので、「消費する趣味」よりも「生産する趣味」にしよう、という主張がメインになっている。(例えば、「映画を見るのが好きなら、観た感想をブログに書き続けてみよう」といった話が書かれている。)趣味を生産型にするとはどういうことか、「生産する趣味」に変えるとどういうメリットがあるか、という論点に多くの文字数をかけて説明している。この「生産する」を言い換えると、「何かを作る」となる。
では、「生産する趣味」のうち「趣味」の部分はどうか。こちらについても、「逆説のスタートアップ思考」の中にぴったり符合する部分を見つけることができる。「いきなり事業を始めるよりも、まずは副業・サイドプロジェクトから始めよ」というのが、先に引用したすぐ後の部分で書かれている。事業を意識した書き方なので流石に「趣味」とは書いていないが、内容としては同じことだ。そして「いきなり会社をやめて別の事業を始めるのはリスキーすぎるからやめろ」というのが二冊で共通した意見である。
二冊の著者の職業や経歴はだいぶ異なるが、それでも意見は同じところに収束している。


以上、おしまい。スタートアップを始めている人・始めようとしている人が主な読者だとは思うが、それらの人でなくても、得るところの大きい本だと思う。
それでは。
  1. 2017/12/30(土) 23:54:30|
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